ASIA PLAN 京都府立植物園 夜間事業 × 茉ひる(MAHIRU) 検討資料
01 / 14
園内の花
京都府立植物園 夜間ライトアップ事業 別案
Asia Plan / Artist Collaboration
2026.08 ver.01

アジアに、この場所を
知っている人を、
5年かけてつくる。

シンガーソングライター 茉ひる(MAHIRU)とのコラボレーションによる、
アジア圏の認知形成とインバウンド来園の設計。
検討資料 初年度(11月)の販促予算 約400万円には含まれません 費用はすべて概算・要相談
01
00 この資料について Contents
ライブは、一度きり。
曲は、毎年使える。

本編(Growth & Promotion Plan)は、初年度の集客を国内で組み切る計画です。22,000人の構成に、海外からの来園は1人も計上していません。初年度としてはそれが正しい判断です。

ただし海外の認知は、広告では買えません。時間がかかります。だから、いま始める価値があります。
この資料は、アジア圏の認知を5年かけてつくるための別案として整理したものです。

この資料の前提

① 本資料は検討段階のもので、アーティスト側との正式な合意事項ではありません。
② 費用はすべて概算・要相談です。確定見積ではありません。
③ 出演の可否と時期は、アーティスト側のスケジュールに依存します。
本資料には、未解禁の公演日程は一切掲載していません。
⑤ アーティストの写真・ロゴは使用許諾の取得前のため掲載していません。提案の最終版では別途取得が必要です。
⑥ 掲載写真は園内で撮影された写真を加工したイメージです。

01 WHY ASIA初年度の計画に、海外は1人も入っていない03
02 WHY MAHIRU花と香りを歌ってきたアーティスト04
アジアに、すでに実需がある05
03 PLAN2つのプランと、時期の制約06
PLAN A ─ ライブ + 既存曲07
PLAN B ─ ライブのみ08
楽曲の3つの選択肢と、著作権09
04 DAY当日、何をやるか10
05 COST費用の考え方11
06 FUTURE5年かけて、アジアの認知を育てる12
何が残るか/次に決めること13
ENDアジアに、知っている人をつくる。14
Asia Plan02
01 初年度の計画に、海外は1人も入っていない Why Asia
22,000
初年度の損益分岐本編で8経路に分解した
0
そのうち海外からの来園計上していない
17時台
京都の寺社が閉まる時間毎晩、夜が空いている
5
認知づくりに見込む期間広告では買えないため
海外の認知は、
広告では買えない。

本編の最重要ターゲットは「すでに京都にいる人」でした。寺社は夕方で閉まり、夜の行き先が空いているからです。

その「すでに京都にいる人」の中には、すでに京都にいる海外からの旅行者が相当数含まれます。ただし初年度の計画では、ここに手をつけていません。日本語の広告と国内媒体で組んでいるためです。

海外向けに広告を出せば届く、という話でもありません。「京都に、そういう場所がある」と知っている状態を先につくる必要があり、それは短期の出稿では作れません。

だから、予算のかかる広告ではなく、すでにアジアに届いている人の力を借りる。
この別案が担当する領域
01

アジア圏での「知っている」をつくる

来園の前に、認知が要ります。台湾・香港・シンガポール・タイに届いている人と組むのが、いちばん速い経路です。

02

1回で消えない形にする

ライブは当日で終わります。楽曲は残り、翌年以降も使えます。本編と同じ考え方(今年だけで消える販促にしない)をここにも通します。

03

いつか測れる状態にしておく

初年度は海外からの来園を数えられません。数えられるようにするところから始めます(P.13)。

01 WHY ASIA03
02 花と香りを歌ってきたアーティスト Why Mahiru
結びつける必要が、
そもそもない。
もともと同じものを
扱っている。

アーティストコラボでいちばんよくある失敗は、植物園とアーティストの間に接点がなく、理由が後付けになることです。「有名だから呼ぶ」に見えた瞬間、企画は弱くなります。

茉ひる(MAHIRU)さんの場合、その心配がありません。代表曲の題材が、そのまま花と香りです。

「植物園でやる理由」を、説明しなくていい数少ない相手。
重なっているもの
01

「百日草」── メジャーデビュー1stシングル

2026年1月リリース。MBS「ドラマ特区」枠の連続ドラマ主題歌に起用。
花の名前がそのままタイトルになった曲を、花を100年育ててきた場所で歌う。

02

「フレグランス」── 香りの曲

5,700万ストリーミング、MV 1,000万再生超。台北のバイラルチャートで1位を獲得した代表曲。

03

今年のツアーテーマが「香りと花」

アーティスト側がいま扱っているテーマそのものが、この場所と一致しています。こちらから寄せる必要がありません。

出典=アーティストシート(2025年11月時点)およびヒアリング。★要確認 百日草の花言葉と、園内での開花状況(実際に園にある植物かどうか)。「園にその花がある」と言えるなら、企画の説得力がもう一段上がります。

02 WHY MAHIRU04
02 アジアに、すでに実需がある Asia Presence

「アジアで知名度がある日本人アーティスト」ではありません。アジアにファンベースがあり、チケットが実際に売れているという状態です。── 数値はアーティストシート(2026年5月時点)より。

90万人+
SNS総フォロワー
42.8
Instagram香港 14.1%/台湾主要都市
36.3
TikTok18〜34歳が約8割
30
台北公演のソールドアウトZepp New Taipei
3万人+
台湾フェス出演時の動員雨天にもかかわらず
届いている地域
プラットフォーム主なリーチ先特徴
Instagram香港(14.1%)/台湾(新北・台中・高雄)既存ファンとの関係
TikTok台湾・香港・マレーシア・シンガポール・タイ18〜34歳が約8割
小紅書中華圏女性比率 68%

京都のインバウンドと、そのまま重なる地域です。台湾・香港・シンガポール・タイは、京都への来訪が多く、かつリピート率も高い層。

アジアでの実績
01アジア各都市を巡回するワンマンツアーを実施中
02台北 Zepp New Taipei が発売30分でソールドアウト
03台湾の大型フェス(1万人規模)に累計6回出演
04香港の音楽番組 VIU TV「CHILL CLUB」出演
05KKBOX 香港・台湾デイリー1位を3週間以上キープ
06Alan Walker が所属する NCS のアルバムに楽曲収録
広告費で買えないのは「信用」。それをすでに持っている人と組む。

具体的な公演日程は未解禁の情報を含むため、本資料には掲載していません。提案の場で必要になった場合は、アーティスト側の解禁状況を確認した上で扱います。

02 ASIA PRESENCE05
03 2つのプランと、時期の制約 Plan
先に、時期の制約から

アーティスト側は来年上半期まで、新規楽曲の制作枠が厳しい状況です。つまり「3月に書き下ろしの新曲を間に合わせる」のは現実的ではありません。
したがって3月は既存曲で組み、書き下ろしはその先に置きます。順番を逆にすると、企画ごと流れます。

PLAN Aライブ + 既存曲
事前 既存曲を使った告知(縦型動画)
事前 アーティストのアカウントからも展開
当日 水面前でのミニライブ
事後 映像が翌年以降の素材として残る
事前・当日・事後の3回、届く。
3月に実現できる最大値。
PLAN Bライブのみ
事前 「出演します」の告知のみ
当日 ミニライブ
事後 当日の集客で終わる
費用は最小。
ただし残るものが少ない。楽曲の使用許諾を取らないため、事前の告知に曲を使えません。

差は「当日の集客」ではなく「事前に何回届くか」です。アーティストのアカウントから曲つきで出せるかどうかで、事前のリーチが変わります。

書き下ろし楽曲は「次のステップ」として P.09 に置いています。3月の判断とは切り離して検討できます。

03 PLAN06
03 PLAN A ─ ライブ + 既存曲 Plan A

既存曲を「当日の演出」と「事前の告知」の両方に使います。ライブ当日だけの企画にせず、会期全体の集客材料にするのが狙いです。

BEFORE
事前

既存曲を使った縦型の告知動画を制作。園の夜の映像に曲を乗せる。

アーティストのアカウントからも展開されれば、アジアのファンへ直接届く。ここが広告では代替できない部分。

ON THE DAY
当日

水面前でのミニライブ(アコースティック編成を想定)。

大規模なステージは組まない。この場所でしか成立しない規模と距離にすることで、映像がそのまま次の告知素材になる。

AFTER
事後

ライブ映像が残る。翌年以降の告知に使える。

アジアのファンにとっては「行けなかった場所」として記憶される。次回の来園動機になる。

この案が成立するための条件
01既存曲の使用許諾(告知動画・当日演出)要交渉
02アーティスト側アカウントでの投稿の可否と本数要交渉
03園としての音量・時間・動員の許容範囲要確認
04ライブ日のチケット設計(別券種にするか)要検討
実務上の注意 ── JASRAC だけでは足りない場合があります

既存曲の詞と曲の利用は JASRAC への使用料支払いで処理できます。
ただし市販の音源(CD・配信の音)をそのまま使う場合は、原盤権(レコード会社等)の許諾が別途必要になります。

告知動画で音源を使うのか、演奏で成立させるのかによって、必要な手続きと費用が変わります。ここは早い段階で切り分けが要ります。

「百日草」は花の名前がタイトルの曲であり、この場所で使う理由が説明不要です。まずこの1曲に絞って許諾範囲を詰めるのが、いちばん通しやすい形だと考えています。

03 PLAN A07
03 PLAN B ─ ライブのみ Plan B
いちばん軽い形。
ただし、
残るものは少ない。

出演のみで、楽曲の使用許諾を取らない構成です。費用と交渉の負荷が最小になります。

一方で、事前の告知に曲を使えないため、「出演します」という情報告知に留まります。当日の集客には効きますが、会期全体を押し上げる材料にはなりにくい

本編の言い方をすれば、「今年だけで消える施策」に近い形です。

当日は埋まる。
ただし翌年に渡せるものが、ほとんど残らない。
A と B の違い
PLAN APLAN B効く場所
当日の集客ライブ日
事前の告知会期全体
アジアへのリーチ認知
翌年以降に残る素材次回の告知
交渉と権利処理重い軽い準備期間
費用出演料+楽曲出演料のみ

B から始めて、翌年 A に上げるという順序も成立します。1回目に関係と実績をつくり、2回目に楽曲まで踏み込む形です。
予算が固まらない場合は、この順序が現実的です。

03 PLAN B08
03 楽曲の3つの選択肢と、著作権 Music Options

楽曲の扱いは3通りあります。「毎年使いたいのか、1回だけなのか」を先に決めると、費用も交渉も一気に整理できます。

選択肢 内容 いつから可能か 費用の目安 残るもの
01 既存曲を使う 「百日草」等を告知動画・当日演出に使用。3月に実現できるのはこれ。 3月から可能 JASRAC 使用料音源使用なら原盤許諾が別途 使用期間のみ
02 ワンコーラス/30秒の書き下ろし 短尺の書き下ろし。フル1曲より現実的で、事例もある形。 来年下半期以降上半期は制作枠が厳しい 50〜150万円著作権の帰属で変動 曲が残る。翌年以降も使える。
03 フル楽曲の書き下ろし 事業のテーマソング。権利処理も交渉も重くなる。 要相談 02 を上回る 事業の資産
KEY

金額を決めるのは「著作権を誰が持つか」

権利をアーティスト側が持つ場合と、事業側が持つ場合で費用が変わります(事業側が持つほど高くなります)。
「毎年、この曲を自由に使いたい」のか、「その回だけ使えればいい」のか。ここを先に決めないと、見積そのものが出せません。

NOTE

書き下ろしは、回収前提の投資ではない

短尺の書き下ろしは制作費でほぼ消える性質のものです。「この曲で売上をつくる」ではなく、翌年以降の告知の入口を1つ持つための投資として置いています。

ライブは、一度きり。
曲は、毎年使える。

本編で「今年の400万円を、今年だけで消える販促費にしない」と書きました。楽曲はまさにその形です。
一度つくれば、翌年の告知は「あの曲の場所」から始められます。

費用はすべてヒアリング段階の概算であり、確定見積ではありません。契約内容・使用範囲・期間によって変動します。

03 MUSIC OPTIONS09
04 当日、何をやるか The Day

大きなステージは組みません。この場所でしか成立しない規模と距離にすることが、そのまま次の告知素材になります。

構成のたたき台
項目論点
場所水面前。夜間開園の見せ場と同じ場所で歌う電源・機材搬入
編成アコースティック(弾き語り〜小編成)音量と近隣配慮
時間20〜30分/1日2回を想定入替と滞留
観覧立ち見・入替制。特等席は設けない安全と動線
チケットライブ日を別券種にするか、通常券のままか売上と混雑
記録映像・写真は必ず押さえる(翌年の素材)撮影許諾
配信アジアへ届けるならライブ配信かアーカイブ権利処理

★要確認 園としての音量・終了時刻・動員上限・機材搬入の許容範囲。ここが決まらないと、編成も回数も決められません。最優先で確認したい項目です。

当日いちばん効くのは、ライブそのものではない
01アーティスト側の発信アジアのファンへ、直接届く唯一の経路
02来場者の投稿水面 × 音 × 夜。撮りたくなる条件が揃っている
03残った映像翌年の告知の入口になる

当日ライブを見られる人数には限りがあります。効いてくるのは、その日に発信された分と、残った映像です。
だから「撮れる状態」を先に設計しておくことが、当日の運営と同じくらい重要になります。

来場者が写る素材は、掲示と口頭での撮影告知など、適切な手続きを前提とします。

04 THE DAY10
05 費用の考え方 Cost
前提

この企画は、初年度(11月)の販促予算 約400万円の中では実施できません。3月以降の別予算として組む必要があります。
以下はすべてヒアリング段階の概算であり、確定見積ではありません。契約内容・使用範囲・規模によって変動します。

費目内容目安変動する要因
出演料ミニライブ出演別途見積規模・時間・回数による編成/回数/拘束時間
交通・宿泊・機材アーティストおよびスタッフ分実費出演料とは別人数/機材量
楽曲|既存曲の使用告知動画・当日演出での使用JASRAC 使用料音源使用なら原盤許諾が別途使用範囲/期間/媒体
楽曲|書き下ろし(30秒)ワンコーラス/30秒の書き下ろし50〜150万円著作権の帰属/使用期間
当日運営音響・照明・ステージ・スタッフ・警備別途見積動員数/回数/規模
告知・制作縦型告知動画/ビジュアル/多言語対応別途見積本数/言語数
01

出演料と、当日運営費は別物

ライブは「出てもらう費用」だけでは成立しません。音響・照明・ステージ・警備・スタッフが同時に要ります。規模を小さく設計するのは、演出上の理由だけでなくここを膨らませないためでもあります。

02

いちばん金額が動くのは「権利」

出演料よりも、楽曲をどこまで、いつまで使えるかのほうが金額を左右します。使用範囲を欲張らず、必要な範囲だけを先に決めるのが結果的に安く済みます。

予算の考え方
PLAN B(ライブのみ)出演料+実費+当日運営最小
PLAN A(+既存曲)上記+楽曲使用料+告知制作
+ 書き下ろし(次の段階)上記+50〜150万円

金額を確定させるには、先に①日程 ②規模(動員・回数) ③楽曲の使用範囲と権利の帰属の3つを決める必要があります。この3つが決まれば、正式な見積を取れます。

05 COST11
06 5年かけて、アジアの認知を育てる 5 Year

1回のライブで海外集客が立ち上がることはありません。本編の5年ビジョンに、アジアの軸を重ねます。

YEAR 1/秋
DO NOTHING
今回は、やらない

予算がありません。国内で土台をつくることに集中します。

ここで無理に手を出すと、本編の計画ごと崩れます。

この年に見ること国内の22,000人/損益分岐
YEAR 1/春
FIRST TOUCH
最初の接点をつくる

ライブと既存曲で、アジアのファンに「京都にこういう場所がある」を届ける。

まだ来園にはつながらない前提で置く。

この年に見ることアジア圏でのリーチと反応
YEAR 2
OWN A SONG
毎年使える曲を持つ

書き下ろし楽曲。翌年以降の告知の入口を1つ持つ。

ここから「あの曲の場所」として告知を始められる。

この年に見ること曲の使用実績と再生
YEAR 3
MEASURE
初めて数える

海外からの来園を計測できる状態にする。多言語のLP・決済・言語別の流入。

ここで初めて「効いているか」が分かる。

この年に見ること海外からの購入・来園の実数
YEAR 4-5
TRAVEL CONTEXT
旅の文脈に載る

旅行会社・OTA・現地媒体の「京都の夜」の枠に入る。

アーティスト依存から、場所そのものの認知へ。

この年に見ること広告に依らない海外来園の比率

YEAR 3 の「初めて数える」がいちばん重要です。それまでは効果が見えません。見えないまま2年続ける覚悟が要る、という話でもあります。

最終的に目指すのはアーティスト依存からの卒業です。「茉ひるさんが出るから行く」から、「京都のこの季節なら、あの場所へ行く」へ。本編の DESTINATION と同じ到達点です。

06 5 YEAR12
06 何が残るか/次に決めること Next
この企画で残るもの
01
MUSIC
楽曲

書き下ろしまで進めば、翌年以降も使える資産になる。

02
FOOTAGE
ライブ映像

この場所でしか撮れない画。次回の告知の入口。

03
AUDIENCE
アジアの接点

台湾・香港・シンガポール・タイのファンとの最初の接触

04
MEASUREMENT
海外来園の計測

言語別の流入と購入を数えられる状態をつくる。

本編(Growth & Promotion Plan)の考え方と同じです。1回で消える施策にせず、次回の初期条件を上げる。

次に決めること
013月の日程(アーティスト側の空き状況)最優先
02予算の出どころ(初年度の400万円とは別枠)最優先
03園としての音量・終了時刻・動員上限・搬入の可否最優先
04既存曲の使用範囲(告知のみ/当日のみ/両方)
05音源を使うのか、演奏で成立させるのか(原盤の扱い)
06書き下ろしに進む場合の著作権の帰属と使用期間
07アーティストの写真・ロゴの使用許諾(本資料は未取得のため不掲載)
08百日草が園内にあるか/開花時期
①②③が決まれば、正式な見積を取りにいけます。
06 NEXT13
水面に映る光
アジアに、知っている人をつくる。
ライブは、一度きり。曲は、毎年使える。

初年度はやりません。予算がないからです。
ただ、海外の認知は広告では買えず、時間がかかります。
だからこそ、3月から5年かけて始める価値があります。
14